Facebookが有料ライブ動画配信サービスの計画を発表 – 舞台人が備えておきたいこと

コロナウィルス問題によって甚大な被害を受けている舞台芸術業界ですが、それらをサポートしようとする政府や自治体、企業の動きもかなり見られるようになってきました。
その中で一つ注目すべき動きに、Facebookが4月24日に発表した、有料ライブ動画配信サービスの計画があります。

特徴とメリット

これは「ライブ動画」というすでに投稿ツールの一つとしてリリースされているものをベースとしています。

Facebookユーザーであれば利用でき、運用開始までのハードルは低く、Facebookで作っているコミュニティをそのまま利用できることも大きなメリットの一つです。

例えばYoutubeでライブ動画配信をする場合、視聴者をSNSなどで告知し、Youtubeまで誘導する必要がありました。
しかしFacebookの「ライブ動画」であれば、今持っているコミュニティをそのまま使えることになります。

ライブ配信の周知から動画配信まで同一サービスで一貫してできれば、視聴者誘導する手間の削減や、別サービスに誘導しきれず視聴者が減ってしまうということを防げるため、開催者の負担が軽減されるでしょう。

課金設定について

「ライブ動画」ではこれまで、非営利な募金活動を支援するためのボタン以外は設置できませんでした。

しかし今回のサービスがリリースされれば、オンラインでのコンサートや、料理教室、ヨガ教室といった各種イベントにも課金設定ができるようになります。
課金設定、すなわち有料イベント設定を行うと、Facebookページのフォロワーであれば誰でも無料視聴できた「ライブ動画」は、事前に料金を支払わないと視聴できなくなります。

ここが何より特筆すべき点です。
この課金方法は、チケットを買ってもらい観劇するという従来の収益方法に近く、投げ銭方式に抵抗のある人に対しても分かりやすく、案内しやすいものになるのではないでしょうか。

今後、舞台人が備えておきたいこと

コロナウィルス問題以前からリモートワークなどの動きがあったことから、こうしたオンライン化への移行は、コロナウィルス問題が収まった後も続くと考えられますが、舞台人の皆さんもZoomなどでオンラインレッスンやコンサートをやっている方は多くいらっしゃるかと思います。

しかし、タイムラグや音質に難があるなど、現時点では多くの課題を抱えています。
もしこのFacebookの「ライブ動画」がタイムラグなく、かつ音質を担保できるなら、舞台人、とりわけ音楽家の方達の強力なツールとなることでしょう。

その時に必要なのは、コンデンサーマイクやオーディオインターフェイス、エフェクターなどクラシック業界ではあまり一般的ではなかったツールになります。
業界全体が過渡期にある今の時期に様々な試行錯誤することは、今後の活動にきっと活きてくると思いますので、ぜひ準備を検討してみてください。

なおステージングサービスでは、スタジオ録音時の簡単なエフェクトとミキシング対応から、高度なミキシングに対応するエンジニアのご紹介まで承っておりますのでお気軽にご相談ください。

情報元
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2004/25/news030.html

Facebook Press Release
https://about.fb.com/news/2020/04/introducing-messenger-rooms/